友人から譲ってもらった7100/66AV(譲られた時点ではお不動様状態)を完膚無きまでバラバラにして修理。現在G3/266で安定動作させるまでの記録であります。

まずは7100バラバラの図

7100は1994年3月に発売になった初代PPC601/66MHz動作の中級機種でした。倍速のCD-ROMドライブ、250か500MBが選べた内蔵ハード ディスク、RAMは16MB実装し136MBまで拡張可能。NuBusスロット3基を備え拡張性は まあまあ。付属システムは7.1.2が付属。重さ11.3Kgという筐体。

7100を蘇らせるにはDVC Equalizerみたいな80MHz動作の水晶を被せクロックアップで乗り切る方法が今まではメインでしたが Mac OS Xでも生き残れる様に、NuBusスロット用のG3/266のCPUカードが各社から発売されました。中にはG$/750MHzというのまで有ります。

どうせやるなら、G3動作にしないと今後行き詰まるので、交換したのは以下の物。

内蔵ハード ディスクを4.5GBのワイドSCSI用の回転数の早いものに換装。

RAMは最大の128MBを実装(G3換装の為全て72ピンの60nsに揃えた純正は80nsが標準)

CD-ROMは24倍速純正品に換装

そしてCrescendo G3 NuBus 266MHzとビデオカード換装

※一部掲示板で「DVC Equalizerで80MHz動作しているマザーボードに Crescendo G3 NuBusを入れてしまう」荒技が出ていました。210MHzカードなら動作するそうですが266MHzカードは起動不能になりました。危ないですよ。

最新版ドライバーは「MDS株のホームページ」からダウンロードできます。


1)7100をバラす時の注意。7100のバラしは サブフレームを取る事さえ出来れば2/3終了です。

上の図では完全にサブフレームを外し終わった状態ですが、昔のMacは実に頑丈でバラしにくいのです。特に7100はメモリの差し替えですら サブフレームを撤去する必要が有るなど ちょっと面倒なのでポイントについて書きます。

まず内蔵ハード ディスクとフロッピーディスクドライブを外します。これは各々サブフレーム上に「ゲタ」をはいた状態で固定されてますから、ゲタ後部のプラスネジを一本づつ外せば すぐ取れます。

7100のサブフレームを外した写真

問題はサブフレームが「中々外れない」事で、ここで諦める方が多い様です。

上図がサブフレームで向かって右が後ろになります。本体後部が爪になっていてサブフレームを固定していますので、まず上記の二品を外したら 今度は電源を外します、電源はプラスチックの棒で横向きに固定してあるだけですから 下から指を突っ込んで電源本体を持ち上げます。少し浮いたら すき間に指を遠慮なく入れて電源を上に抜きます。

電源ボックスそのものを外した写真

上図が電源です。手前に見える白いプラスチック部品がマザーボードに刺さっているコネクタです。何も配線は有りません。

電源が取れたら、CD-ROMを外します。前側のアルミの部品を外せば手前に抜けるようになっています。

ここまで外したらサブフレームを本体に止めているネジが二本手前側に有るので それを外し、サブフレームを「後端を支点とする感じで手前側を持ち上げます」何回かゆすると 真上まで上がります。材質は鉄板ですから 縦んば曲がっても補正が出来ますので遠慮なく持ち上げていると 爪が外れます。

これで思う存分 マザーボードにアクセス出来るようになります。

まずRAM増設ですが72ピンのパリティなしSIMMで60ns動作のものを4枚セットで差し替えます。二枚づつでいいのですが17800円(2枚で)ですから思い切って交換しましょう。

標準で付いてるのは70nsのもので、94年3月上四半期モノは ギルバート・アメリオがCEOに就任する前、まだ品質が最悪の時期に作られ 入手ルートが量販店だった場合 不良品が流通しMacintoshの評判を落としていた頃です。

(この頃のApple Computerについて「アップル薄氷の500日」というギル・アメリオの本が出ています。日本ではモニタが爆発し家の修理代をApple Computerが出したなどという恐ろしい例が書かれています。面白いです この本は)

当時は まだMacギャラリーやSTEPに勢いがあり RAMなんぞノーブランドどころか、表面の型番がシルクスクリーンで書いてある様な粗悪品が売られていましたので、G3のように早いマシンでは まず動作しません。(70nsが標準だった)

RAMの差し替えが終わったら 今度は内蔵ハード ディスクの交換ですが、現在単なるSCSIの50ピン内蔵ハード ディスクは 殆ど売っていないのです。1/10に秋葉原中探しましたが置いてあったのはイケショップ本店3階とMac館だけでした。4.5GBか9GBで値段は3万程度ですが5400rpmでは今の時代には遅すぎます。じゃあどうするか?ですがワイドSCSIモデルに変換コネクタを付けて換装してしまう事にします。

Wide SCCIの64ピンをnarrow SCCIの50ピンに変換するコネクタやケーブルはDOS-Vショップで入手できます。内蔵ハード ディスクそのものもDOS-Vショップで入手出来ます。

ゲタの後部、これがコネクタに当たる為 切ってしまいます。注意点として7100と8100は この手が可能ですが6100は内蔵ハード ディスク後部が狭く 変換コネクタが物理的に付きません。

鉄板を切る場合ですが 金ノコで引いたり ヤスリで切ったりすると金属粉が出るので、チェーンカッターの小型のもの(1200円位、ホームセンターで入手)で少しづつ切って合わせます。(こういう道具)

内蔵ハード ディスクとフロッピードライブ後端の干渉する所

上図で内蔵ハード ディスクの後端が見えていますが、これは改造後でオリジナルでは内蔵ハード ディスクは全部ゲタで隠れている為コネクタが入りません。同じように干渉するフロッピーディスクドライブのゲタも当たる部分は遠慮なく切ります。

反対側からの全体像

こんな感じです。

内蔵ハード ディスクの向かって左側がAVボード(標準)ですが、今回は どうせ速度的に足を引っ張る古いタイプのものを捨ててMPEGも伸長可能なものに換装する事にしています。今更7100でアナログビデオを編集するのは辛いですしね (^.^)

Crescendo G3 NuBus CardとSonata(Video bord)

奥側がNuBus用のG3カード(クレセンド)です。Newer Tecnology社も有名ですが個人的には 一発で動作しない、コンフリクトが多い等のトラブルが多く イケショップが日本代理店を務めるクレセンドを選びました。対面販売以外でも通販で入手出来ますし 対面販売では こちらのマシン仕様を丁寧に質問して注意点を個別に教えてくれたり感心させられました。場所は秋葉原の改札を出たら右折して公園(元青果市場)沿いの道をずっと歩くと駐車場がありますね、そこの辺りです。店に入ると店員が すぐ声を掛けて来ますが、これは好き好きですね。秋葉館が往時のSTEP並に「5つのNO」状態(古いなあ)で評判が落ちてます。私が店員さんに質問していた時に通販の問い合せ電話が掛かってたのを見ているとチェックリスト項目を全て聞いてから返答してました。中々好印象ですね。

下側はソナタというビデオカードです。Macの開発コードみたいな名前です。

箱の中身です

G3カードの現物です。この紫色がトレードマークです。

Video Cardの中身です。

ビデオカードです。天地が逆さまです=NuBusスロットに差します。G3カードが かなり熱を出しますから なるべく一番外のスロットに差しましょう。

G3NuBusカードは 今までAVカードの刺さっていたスロットに差し込みます。つまり純正のAVカードを7100/8100で使う為には特殊なコネクタが必要になります。

しかも値段が、そのコネクタが17800円でNuBus用の新品ビデオカードが24800円という価格ですから こりゃもう新品にするほうが利口ですよね。

秋葉館では昔懐かしRadiusのNuBus Cardを販売していますが対応システムが8.1までという事で、この先Mac OS Xになると恐らく動作しないと思い、15800円でしたが手を出さない事にしました。(数年前なら9万円だったんです)同じくNuBus用では著名なSCCI Jack Hummerは五州貿易で28000円程度です。

ちなみにCPUカードが41800円でした。

(内蔵ハード ディスクは我が家に転がっていたものを流用したのでタダ)コネクタは DOS-Vショップで500円くらいです。

手順は二次キャッシュを外した状態でG3カードを差し(G3カード上にL1/L2キャッシュが有る為)、NuBusスロットにビデオカードを差して サブフレーム等を元の手順で組み上げ 各種配線をしたら まだ上蓋を閉めず こんな感じで動作確認をしてみます。

実際のテスト現場

相変わらずクレセンドは偉い。何事も無く一発起動。お不動様だったのが初代iMac 並の速度で、しかも1280×1024フルカラーです。現在実に安定しています。細かい2次キャッシュ設定等やディップスイッチ等の設定は出来ませんが機種特異性やマザーボードによる相性等の問題で起動できなかった事は今までは有りません。友人のマシン(7100/6100)もCrescendo G3 で復活させましたが1回も起動不能は無く 安定したCPUカードです。日本総代理店がイケショップというのも安心材料で、これが秋葉館だと1週間のみ保障ですが こっちは三年間ですからね。

付属ソフトウェアのメトロノームでの表示

アップルシステムプロフィールの表示(7100/66のままG3/266MHzです)

気になるのは熱対策ですが 7100は幸い筐体に余裕があるので ファンを増設すれば問題は無いし現在long termで(早い話付けっぱなしで)テスト中ですが12時間で75度まで上がります。ファンを増設する場合 中の空気を外部に放出するので後部のNuBusスロット用のカバーを開けてしまい そこに両面テープででもファンを固定し二股電源ケーブルから(250円です)配線すれば問題有りません。

上記の値段は 水戸市内のDOS-Vショップとか秋葉原価格です。イケショップはインターネット通販もしますから 問い合わせてみては如何でしょうか?6100や7100は まだ現役マシンで十分使えます。

注)説明書にはATTOのSCSIカードを差してあると起動不能になる旨記載がありましたが、現在NuBus用のSCSIカードはFWB社のものが時々市場に出る程度で まず見ません。それから私のSuperMac S900/G3・500MHzはATTO社のUltra Wide SCCIカードを差してあるPCI Macですが問題なく起動します。但しドライバーのバージョンは1.3.7です。(最新版の1.4.1βでは起動しません)1.4以上は“青と白の Power Macintosh G3”に最適化しているようです。ドライバーは全て「イケショップ」のHPから日本語版がダウンロードできます。